「ファッション断食」本を読んで考えた。

2017年11月20日

アーティスト/イラストレーター・松尾たいこさんの新刊、『クローゼットがはちきれそうなのに着る服がない!』、読了。

1年間洋服を買わない「ファッション断食」を行った、体験エッセイ。期間中、ご本人からもこの話は聞いていたので、「こういう結末になったか〜」と、興味深く一気に読んだ。

『クローゼットがはちきれそうなのに着る服がない!』(扶桑社)
http://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594078577


ピンクの表紙がかわいい

以下、心に残ったフレーズを。

「情報の断捨離は重要」
これ、わたしも最近すごく感じていることだった。たいこさんは、ファッション誌を1年間読むのをやめて、流行に踊らされなくなったそう。たしかに、「流行りの服」「流行りの色」などの情報が入ってこなければ、気になることもない。ファッション誌に限らず、ネットのニュースやSNSなどで、常に情報があふれている時代。ときには情報を遮断して、何事にも惑わされなくなりたい、と思った。

「若い人と同じ服を着るということ」
「親子で服をシェアしてます♪」って街角インタビューを見かけることがあるけれど、やっぱり、娘の服は娘の服。いくらサイズ的に着られたとしても、年齢によって似合う素材と似合わない素材があるというのは、ほんとうにその通りなので、自分も気をつけねばと思った次第。

「最大公約数の服はいらない」
この数年ほんと感じていることだけれど、「どこの店に行っても、ほんと同じような服ばかりだなあ……」と思っていたところ。ショッピングモールに行くと、まさに「最大公約数の服」だらけなのだ。タグを見ないと、どこのブランドの服なのかわからない。昔は好きなブランドがあったけど、最近はあまりこだわらなくなっていたので、ギクッとしてしまった。さっきの「若い人と同じ服」とも重なるけれど、ブランド側も、昔と比べて対象年齢で区切ることも少なくなってきているように思うし、ユニクロはまさに子どもから大人までみんな着る。わたしも何着か持っているけれど、電車で同じニットを着ている人に遭遇すると「あ、ユニクロだ」ってすぐわかる。

ユニクロや無印のプレーンなニットなど、持っていない人には、見た目だけではどこのブランドかわからなくても、買った人はわかるのよね。襟の開き方やシルエットなどで。

「ファミリーセール」
初めてファミセに行ったというたいこさん。入店するまでに大行列し、透明の袋に手当たり次第詰め込んでいく様子を見て、「奪い合い」「好きなブランドの靴がまるでゴミのように扱われていた」と感じたそう。うわー……。これまさにその通り。

ファミリーセールって、90%offとかもあったりするから、たまに行くんだけど、棚はぐちゃぐちゃだし、店員さんがたたんだそばからまた荒らされていく。あれはたしかに、精神衛生上よくないかも。ファッション好きな人ならなおさら、「洋服がかわいそう」って思うだろうな。わたしは、ぐちゃぐちゃでも「家でアイロンかければいいや」とか思って買ったりしてたけど、本を読んでちょっと考え方が変わった。

ラストの、「『好き』だけがつまったクローゼットにしたい」というフレーズも響いた。

断捨離がほんとうに苦手な自分だけれど、本を読み終えて、ビニール袋2つ分の服を処分。「わたしは一体何を着ていたんだろう」という心境にまでなった…(苦笑)。

こういう片づけ本や整理整頓本って、読み終わった後に刺激を受けて、すぐにやる気になるという効能があるのだなと、改めて思ったのであった。
逆にいうと、わたしの場合はこういうきっかけでもないとほんとうに片付けない。片づけきらい笑。

マフラーがやたらといっぱいあるけれど、もうちょっと見直してみようかな。
自宅が仕事場のフリーランスゆえ、毎日通勤するわけじゃないのであまり巻く機会もないし、こんなに持っていても、巻く首は1つしかない。

などなど、さまざまな気づきのある本だった。

自分の「片づけモード」がまだ生きているうちに、もっかいクローゼットを見直してみる!

#松尾たいこ #ファッション断食 #クロはち


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