動物病院で「かかりつけ医」をもつということ

2011年12月25日

てっちあてに、またお花をいただいた。
差出人は、以前お世話になっていたてっちの主治医。
うれしいなぁ… (・_・、)。
とてもいい先生で大好きだったんだけれど、
独立開業して、わが家からは通いにくくなってしまい、
やむを得ず転院することに。
転院した先の主治医が、偶然にも
以前の主治医と大学の同期で仲が良く、
「てっちは『てっちてっち~』と
名前を呼んで接すると喜ぶよ」など、
細かい点までしっかり引き継ぎをしてくれた。
てっちが亡くなったことも、知らせてくれたのだろう。
素晴らしい2人の主治医と出逢えて、
わたしも安心しておまかせすることができたし、
きっと、てっちも幸せだったと思う。
実際、てっちは病院が好きだったしね。
先生もスタッフも、みんなやさしくしてくれるから。
いつもしっぽ振って喜んでいたよ。
ペットと暮らしていると、
動物病院選びは大切なことのひとつ。
でも、「家から一番近いから」「散歩仲間が行っているから」
といった理由で選んでいる人も多いはず。
もちろん、それで納得のいく病院に巡り合えれば
なんの問題もないんだけど、
犬猫に関する仕事の多いわたしは、
動物病院を取材する機会もけっこうあって、
いろんな病院を見てきた。
病院によって、本当に全然違うんだよね。
施設のきれいさ、規模、スタッフのホスピタリティ、
先生の人柄などなど。
わたしは、動物医療に関する知識がある訳では
もちろんないけれど、
いろいろな病院を見てきた経験から、
自分と愛犬が通う動物病院を選ぶときに譲れないのが、以下の条件。
1 家から通いやすい
クルマを運転できないので、交通機関やタクシーで行ける範囲
2 夜間診療を行っている
これまでにてっちがチャドクガ(毛虫)を踏んで、
2度ほど夜中にお世話になったことが…(´Д`)。
できれば24時間対応してくれると安心
3 専門医療と連携している
考えてみたら、人間と同じで、
1人の獣医師が、目も歯の診療も外科手術もパーフェクトな訳がない。
人間も内科、眼科、歯科、整形外科などと分かれているように、
動物も、これからは専門医療の時代。
てっちも、眼科、歯科、整形外科の専門医にお世話になった。
自分の病院じゃ手に負えない症例の場合、
専門医を紹介してくれることはとても大事。
4 担当医制を推奨している
獣医師が複数名いる病院の場合、
「かかりつけ医」(主治医)を持つことが大切。
逐一カルテに記録してあるとはいえ、
直接話してコミュニケーションを取ったことや
ちょっとしたニュアンスなど、
毎回同じ先生のほうが、何かといいと思うから。
「その日、その時間に空いてる先生に診てもらう」のではなく、
大切な家族だからこそ、担当の先生に定期的に診てもらいたい。
5 スタッフのホスピタリティがいい
スタッフが無愛想で、
通うのがユウウツになるなんておかしいよね。
何もスペシャルな対応を望む訳ではない。
気持ちよく、感じよく接してくれることって大事。
6 IT化が進んでいる
昔は、「年配の先生=ベテラン=いい先生」と思っていた。
もちろん症例数や経験値が高く、
ベテランであることは間違いない。
でも、ネットを使えないくらい高齢では、
海外の最新事例を調べることもできないのでは。
(と、以前数名の若手獣医師から聞いたことがある)
電子カルテの導入やネットでの診療予約、
パソコン画面での説明など、
積極的にITを導入している病院のほうが、
常に新しい情報を入手しているという印象を受ける。
2の夜間診療に関しては、たとえばこの間急逝した
「ポチたま」のラブラドール・だいすけくんの胃捻転など、
即緊急手術が必要なケースもある。
(ご冥福をお祈りします)
当直の医師が必ずしも
外科手術が得意な訳ではない場合もあるだろうし、
住んでいる地域に、高度な医療に対応できる
夜間救急病院があるとベスト。
4の担当医制に関しては、
「言いにくい」と感じる人もいるかもしれない。
でも、獣医師との相性や人柄だってあるだろうし、
わたしは、必ずしも「院長先生が一番いい」とは思わない。
個人的には、むしろある程度キャリアのある若手の先生のほうが、
年齢も近いことも多く、話しやすい。
そういえば、てっちの2人の主治医とわたしは
同い年だったなぁ。
通ううちに毎回雑談もするようになって
年齢がわかったんだけど^_^;。
「この先生はちょっと合わないかも…」
と感じたら、思いきって他の先生に替えてもらうとか、
他の病院にも行ってみると、いろんな発見があると思う。
言いにくければ、先生の勤務表を見て、
診てもらいたい先生がいる日を狙って行くとかね。
勤務予定は、大抵ホワイトボードとかに貼ってあるはずだから。
長くなったけれど、てっちの経験から
「あれ?」と思うことがあると
即病院に連れていくようにしていたからこそ、
安心しておまかせできるかかりつけ医をもつことの大切さが、
つくづく身にしみたのです。
疑問に思ったことを何でも聞くことができたりね。
本やネットの情報だけじゃ
わからないことってたくさんあるから。
もちろん、住んでいる地域によっても
状況は全然違うだろうから、
選択肢のある地域に住むわたしは
恵まれているのだとは思うけれど…。
こういうこと、いくら雑誌で書いても
ペットが若いうちは、他人事だと思う人も少なくないし、
だいたい、「院長が一番いいとは思わない」とか、
そんな個人的見解を書ける訳もないw。
あくまでも、わたしが感じたこと。
少しでも、動物病院選びの参考になるとうれしいです。

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