第60回全日本吹奏楽コンクールの取材を終えて
2012年11月8日
記憶が鮮明なうちに、思ったことを書いておこうと思う。
監修している『青空エール』の取材で、
11月1日(木)の第60回全日本吹奏楽コンクールと、
11月3日(土)の第18回日本管楽合奏コンテストに行ってきた。
腕章、お世話になりましたm(_ _)m
今年は、コンクール会場の普門館が、耐震問題で使用不可になってしまったため、
急きょ名古屋国際会議場に変更になった。
突然のことだったので、例年よりも2週間遅れ。しかも平日開催。
前半・後半すべての学校の演奏を聴いたけれど、
わたしが今までに聴いてきた全国大会の中で、最もレベルが高かったと思う。
昔は、明らかに「これは銅賞だな」と思う学校があったけど、
今年は1つもなかった。全部銀賞以上という印象。
でも、そこは相対評価の世界。
どうしても、金銀銅をつけなければならない。
結果はこちら。
個人的に驚いたのが、東関東代表の3校が、すべて銀賞に終わったこと。
柏、習志野、常総学院。
いずれも、吹奏楽の超名門。強豪校。
「出れば金賞」というイメージの、金賞常連校だけに、
揃っての銀賞は心底驚いた。
今年は金賞が11校と、例年よりも多かったのに、
この3校が入れなかったのだ。
それくらい、全国的にレベルが上がっているということだと思う。
でも、どの学校の演奏も本当に素晴らしかった。
習志野のベルキスなんて、震えたよ!
発表後にみんな号泣してて、もらい泣きしてしまった(T_T)。
会場からも「えっ……!?」と声が上がっていた。
わたしも全国大会を経験しているので、
出場している生徒たちが、毎日どれだけ練習をして
このステージに立てたのかがよくわかるだけに、
コンクールって酷だなぁ……、と思った。
でも、この経験は大人になっても絶対にいきるはずだからね! と、
心の中でエールを送った。
みんな、素晴らしい演奏でした!
日本管楽合奏コンテストは、母校札幌白石高校が初出場。
前日のホール練習の様子。
旗とだるま、欠かせない3点セット。
このコンテスト、わたしも初めてだったので
雰囲気も審査方法もよくわからないまま会場に向かった。
文京シビックホールも初体験。
演奏は8分間。コンクールは課題曲・自由曲合わせて12分。
管楽~のほうは、コンクールの自由曲を演奏した学校が多かったのかな。
司会者がいて、演奏終了後に生徒にインタビューがあったりと、
ちょっとアットホームな雰囲気。
11月1日のコンクールに出た学校も、3日のこの大会に5校出場していて、
高校生って若いなーと思った!
移動距離とか考えると、
今のわたしなら、この短期間で2大会はムリだわ…^_^;。
結果はこちら。
こちらの大会も、どの学校の演奏も素晴らしかった。
だいたい、全国大会に出てくるくらいだから、
みんな当然うまいんだよね。
下手だと、代表になんて選ばれない。
ただ、結果的には、コンクールと同じような顔ぶれが最優秀賞受賞で、
今は、「爆音」と「超絶技巧」が評価されやすい時代なんだなぁ…。と、つくづく。
本音をいうと、文京シビックはとても響くホールなので、
100人以上で爆音で吹かれると、聴いててちょっとツライ。
最優秀賞の幕張総合高校は、222名での演奏。
かたや、母校白石は52名。
4倍近くの人数がいると、どうしたって聴き劣ってしまう。
音量が全然違うもの。
とても、同じ土俵では戦えない感じがした。
少子化の今、日本の中高吹奏楽部はどんどん人数が減っていて、
100人超える学校なんて、ほんのごく一部。
大音量は、たしかに会場が沸く。
でも、迫力だけではなくて、
もっとハーモニーと「うたう」ことを評価してほしいなぁと、心底思った。
1週間、どっぷり吹奏楽取材。
やっぱり、自分の原点はここなんだなぁ~。
今の自分を作ったすべては、中高の吹奏楽部。
仕事で携わることができて、とても幸せだと思う。
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