よくがんばったね、凛太。
2017年3月16日
泣き疲れた。
3月12日日曜日、愛犬凛太が亡くなった。
2012年、縁があって、大阪からわが家にやってきたチワワ。
元保護犬なので正確な年齢はわからない。
うちに来た時、「4歳半くらい」と言われていたけれど、どの獣医師さんからも「もっといってると思う」といわれていたので、最期は10歳は超えていたような気がする。
家で原稿を書いていると、いつも膝の上にのりたがり、一緒に仕事をしていた。
冬はいいけど、夏は暑かったなぁ…。かわいいので暑いくらい平気だったけど。
初期の頃、外でしかトイレが出来なかったため、朝晩の散歩は必須。
ドッグトレーナーたちからも、「大人になってから室内でトイレを覚えるのかなり難しい」といわれていたこともあり、台風だろうが雪の日だろうが、びしょ濡れになりながら散歩に行っていた。
ところが、ある日思い立ってダメ元で教えてみたところ、きちんと家の中でできるようになり、「何歳になってもしつけはできる」ということを、凛太が教えてくれた。
2014年、脳腫瘍がみつかり、大学病院での放射線治療を選択。
月・水・金、往復3時間かけて病院に通い、凛太は小さな体で頻繁な麻酔に耐え、よくがんばった。
あれから約3年、おそらくだが脳に転移はなかったため、放射線治療を受けて正解だったと思う。
その後穏やかに過ごしていたところに、昨年12月、口腔内に腫瘍がみつかった。
正確にいうと、腫瘍かどうかもわからない初期の段階で、気になることがありすぐにかかりつけ医に。
病理検査に出した結果、切除したほうがいいということになり、麻布大学の外科の先生を紹介してもらい、手術。腫瘍らしきものをみつけてから、さほど時間を空けずに切除することができた。
しかし、検査の結果、「非常に転移の可能性の高い悪性腫瘍」ということが判明。
ほんとうに、あっという間に転移してしまった。
最新の検査って正確なんだなあ…と、冷静に思った。
体調や、転移した位置の問題もあり、もう切除や放射線治療が出来なかったため、免疫を上げるオゾン療法でQOLを上げる方向にシフトすることに。
ごはんも、食べやすいペースト状の手作りごはんを作り、ひとりでは上手に食べられないこともあり、サポートしながら時間をかけて朝晩ゆっくり食べさせた。
ただ、腫瘍が腫れてくると、口からは食べられなくなるだろうということもあり、獣医師と相談し、悩んで悩んで悩んで、1月に胃にチューブをつけるという選択をする。
シリンジで強制的に口に入れることも出来たのだけれど、凛太はシリンジをとても嫌がったため、毎日朝晩強制的にごはんをあげるのはとてもストレスであろうと判断したのだ。
よっぽどおとなしい犬猫じゃないと、素人がシリンジであげるのはなかなか難しいのではないだろうか。
胃チューブというと、人間の胃ろうを思わせるのだけれど、いろんな体験談を聞いたりして、すっごい考えた結果、「寝たきりの人に施した場合の胃ろうとは違う」という自分なりの結論に至り、チャレンジしてみることにしたのだ。
●口からも胃チューブからも、両方で食事を与えられる
口からの摂取量が少なかったため、必要量をチューブで補えるということ。
●胃チューブは後から外すこともできる
「やっぱり違う」と思ったら、後から外せる、という安心感。
●看護師さんの愛猫の体験談
チューブをつけることで、家族による食事補助がずいぶんと楽になり、「やってよかった」という体験談を聞くことができた。
●胃チューブ用の洋服がある
動物病院でこのお店を教えてもらった。見た目はごく普通の洋服のため、チューブを付けているとはわからない。
「犬の洋服屋さん みかんとリンゴのお店」
http://orange-apple.rdy.jp/index.html
腫瘍ができてからも元気は元気で、階段を使いながらもベッドに上ったりすることもできていた。
やせ細ってからチューブを付けるのは、犬猫にとっても負担が大きいため、まだ元気なうちにつけることを選択したのだ。
凛太の場合、寝ている時にチューブからごはんをあげても、まったく起きずに寝続けていたことから、仕事で夜遅く帰ってきた時でも、起こすことなくごはんをあげることができたのもよかったと思う。
結局、12月に腫瘍がみつかってから3ヶ月。
迷いながらも、その時に出来ることをすべてやりきった、と思っているので、「あの時こうしていればよかった……」という悔いはないし、獣医師からも「我々から見ていても、凛太ちゃんもよくがんばったし、ほんとうによくやりきったなと思っています」といわれ、正直ホッとした。
ただただ、ひたすら寂しい。
ほんとうに……。
あまりにも寂しくて悲しくて家にいたくなくて、月曜も火曜も水曜もずっと外にいた。
ぶらぶらしたり、打ち合わせ先の編集部でいろんな人とおしゃべりをしたり、仕事をしたり。
愛犬家の友人を飲みに誘い、親身に話を聞いてくれたのにも救われた。
ようやく、「気持ちを切り替えて前を向こう」と思えるようになり、このブログを書いている。
凛太、うちに来てくれてほんとうにありがとう。
またね!
2件のコメント
Twitterでは「チワワ」としか書かない梅津さんのスタンス・配慮、そして凛太くんとのやりとりが好きでした。
一介のフォロワーの心を何度も何度もいやしてくれた凛太くん、ありがとう。どうぞ安らかにお眠りください。
by 神話好きの元ファゴット吹き。 on 2017年3月16日 at 5:50 PM. #
あたたかいお言葉をありがとうございます。
凛太も天国で喜んでいると思います^^
by 梅津有希子 on 2017年3月21日 at 9:00 AM. #