世界初!? 習志野×拓大紅陵野球応援コンサートが凄すぎた!!

2015年6月22日

6月21日に開催された習志野vs拓大紅陵野球応援コンサート、すっっっごかった……!!! のひとこと。


ベースボールサポーターズコンサート 2015

吹奏楽の実力もさることながら、野球応援に多数のファンを持つ両校吹奏楽部による、野球応援曲のみをやるコンサート。このような試みは、日本初、いや、おそらく世界初であろう。「チャンス紅陵」「燃えろ紅陵」など、何十曲ものオリジナル応援歌を切れ目なく繰り広げる拓大紅陵95人の攻撃。対するのは、全日本吹奏楽コンクール常連の強豪習志野による、211人の圧倒的な美爆音。

紅陵の応援は、昨年千葉県大会で初めて生観戦。そのキレと、凄まじく一体感のある応援に驚愕し、「めちゃくちゃカッコいい!」とすっかりファンに。習志野の応援は2年前にQVCマリンフィールドで観戦し、コンクール全国大会の美しいハーモニーとはまるで違う、200人超えの大迫力の美爆音がこれまた凄まじく、「度肝を抜かれるとはまさにこのこと」というほどの衝撃だった。

3年越しに実現した、渾身の企画

今回のコンサートは、紅陵吹奏楽部顧問の吹田先生が以前からあたためていた企画で、「3年越しにようやく実現したんですよ」とのこと。


豪華オリジナルグッズ付き!

まずは両校の部員がプラカードを持って更新しながら入場。演出も凝っていて、「プレーボール」のかけ声で開幕。1部は両校合同で、歴代の選抜大会の入場曲を演奏。曲目は、

【1年生チーム】
Let It Go(2015)
恋するフォーチュンクッキー(2014)
Everyday、カチューシャ(2013)

【2年生チーム】
キセキ(2009)
世界に一つだけの花(2004)
TSUNAMI(2001)
TOMORROW(1996)
負けないで(1994)

【3年生チーム】
CAT’SEYE(1984)
明日があるさ(2002)
パラダイス銀河(1989)
おどるポンポコリン(1991)
ヤングマン(1980)

というラインナップ。「この中には中学校が一緒だった子もいるんだろうなぁ」と思ったり、「こんな曲もやってたのか~」と懐かしく聴いていた。

第2部は「野球大好きおじさん」トークショー

第2部は、顧問の先生によるトークショー。拓大紅陵の吹田正人先生と、習志野の石津谷治法先生。司会者いわく、「野球大好きおじさん」トークショー。

「僕たちの共通点は、コンクールよりも野球応援が好きなところ」と石津谷先生がおっしゃる通り、同校とも県大会の初戦から全員で応援に駆け付ける。「吹奏楽部は準決勝から応援に行く」という学校も少なくない中、初戦から駆けつけるとは気合いと意気込みが違う。

拓大紅陵は、吹田先生作曲のオリジナル応援歌が広く知られており、中でも「チャンス紅陵」は全国各地の学校で吹かれている有名応援歌。埼玉の強豪・浦和学院も吹いており、埼玉県でも広まっている。

紅陵がオリジナルにこだわるのは、昨年退職された野球部の小枝守元監督が、吹田先生に「他の学校が吹いてるような曲ではなく、この曲を聞けば一発で紅陵とわかるような、母校を誇りに思えるような応援歌を作ってほしい」といわれたのが始まりで、吹田先生は毎年新曲を生み出している。

ヒットファンファーレは、地元木更津に伝わる狸囃子の童謡「しょ、しょ、しょじょじ」でおなじみの、「証城寺の狸囃子」がモチーフになっているなど、郷土色も大切にしている。

凄まじき応援合戦

第3部は応援合戦。まずは紅陵の攻撃! 20曲以上ものオリジナル応援歌を、テンポよく次々と繰り出す。「メイプルパワー」に始まり、「狙え紅陵」「紅陵ボンバー」、そして今年の新曲「オッサ! 紅陵」。「オッサ」とは上総の方言で、「そうだ」「よっしゃ!」に近い意味。「行くぞ、オッサ!」というように使うという。チアも登場し、さすが応援慣れしていてすごいこなれ感と完成度。

いやー、最初から圧倒される。「こりゃ紅陵の勝ちだろ」と思っていた。習志野が登場するまでは。

続いて習志野の攻撃。なんせ大所帯なのでステージに乗り切らず、客席の通路にもずらりと並ぶ。同校吹奏楽部のオフィシャルサイトでアンケートをとった、人気応援歌ベスト9という構成だ。

エル・クンバンチェロ、ベンハー、アフリカン・シンフォニー、ハリーアップetc……。1位はもちろん、レッツゴー習志野。

いやー、すごい。曲目プラカードに加えて、「BD3拍」など、バスドラムを叩く拍数までカードを掲げている。知らなかった。なんという細やかな配慮であろう。

ホールが揺れるほどの美爆音。野外の球場で聴くのとは、体への響き方がぜんっぜん違う。すんごいド迫力で、ズシンズシンと骨までとどろくという感じ。

もう、互角! どっちもすごすぎる!! まったく違う魅力で、全然甲乙つけられない!

あぁぁ、もうぐったり……。呆然。
こんなに疲れるコンサートが今までにあっただろうか(笑)。

延長戦は両校300人の大演奏

両校対抗の応援合戦の後は、「試合の決着が着かなかった」ということで、延長戦がスタート。凝ってる(笑)。両校300人を超える部員が、ステージにギッチギチで合同演奏。「チャンス紅陵」と「レッツゴー習志野」を、両方の選手が一緒に吹く光景は、ちょっと鳥肌もの。上はお揃いのTシャツを着ているのだけれど、ボトムの制服のスカートが違うので、どっちの生徒かは一目瞭然。本来ならばライバル同士なのに、一緒に楽しそうにお互いの応援歌を吹いていて、なんだか感極まるものがあった。

途中で習志野OBのプロ野球選手、千葉ロッテマリーンズの福浦和也選手からの激励コメントも到着。「僕もぜひ行きたかったのですが、シーズン中で残念です」といった内容と、吹奏楽の応援の素晴らしさについてのコメントが司会者によって朗読され、拍手喝采!

ラストは「栄冠は君に輝く」。あぁぁもう、魂抜かれた感じで、しばらく立てなかった……。

そしてそして、DVDの発売も決定! なんとぬかりない!笑 詳細は以下。さっそく予約した!

ケイレコード オンラインショップ
http://www.h5.dion.ne.jp/~k-rec/index_bsc.html

心から大満足の、ほんとうに素晴らしいコンサートだった。高校の吹奏楽部のコンサートとは思えない完成度の高さ。チケットも即完売し、「演奏会も企画力なんだなぁ…」と心底思った。吹奏楽ファンも高校野球ファンも、どちらも楽しめるコンサートって新しい!

それにしても、チケットは即完売し、タオルやクリアファイルなどのグッズも売れに売れまくりの大盛況。とても高校のコンサートとは思えないくらいの、見事な構成と運営だった。

全国のいろんな学校が一堂に集まる野球応援コンサート、死ぬまでにぜひ観てみたい……! 大阪桐蔭、愛工大名電、春日部共栄、龍谷大平安、智弁和歌山、常総学院、天理、駒苫etc……。

新たな夢が出来たぞ笑。

拓大紅陵&習志野高校吹奏楽部のみなさん、いいものを観させていただきありがとうございました! 

ほんとうに素晴らしかったです!

追記(6月22日16時35分)

すごい。ニュースや新聞で続々と報道されている……! こんなにニュースになった吹奏楽部のコンサートは、今までなかったはず。企画が斬新だと、高校の演奏会にマスコミが取材に来るということ。野球応援、これからますます盛り上がる予感!

千葉で高校野球応援コンサート(NHK)
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20150621/5692321.html

吹奏楽部:習志野と拓大紅陵、「応援力」競い熱戦 千葉(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20150622k0000m040044000c.html

ホールに響く応援曲 習志野と拓大紅陵の吹奏楽部競演 千葉(産経)
http://www.sankei.com/region/news/150622/rgn1506220016-n1.html

【お知らせ】
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