大盛況のうちに終了!「今日は一日ブラバン三昧」
2015年11月5日
11月3日(祝)、昼12時15分~22時45分まで、10時間半にわたってオンエアされた、NHK-FM「今日は一日ブラバン三昧」、大盛況のうちに無事終了しました!
司会は宮川彬良さんと三倉茉奈さん、NHK大阪の山田朋生アナウンサー。
ゲストに指揮者の佐渡裕さんや、日本一の吹奏楽部として名高い、淀川工科高校の丸谷明夫先生、松村邦洋さんなどの豪華な面々に、わたしなんかが混じってよいのだろうかと恐縮しきり……。
当日のOAスケジュールは以下。
午後0時20分
「これが吹奏楽だ」 ゲスト:佐渡裕(指揮者)
午後1時30分
「プロのライブ! シオン(旧・大阪市音楽団)の生演奏」
午後3時
「吹奏楽ポップスがおもしろい」 ゲスト:オザワ部長(作家・吹奏楽研究家)
午後5時
「甲子園を彩る吹奏楽」 ゲスト:松村邦洋(タレント)、梅津有希子(高校野球ブラバン応援研究家)
午後6時
「マーチ・ファンファーレの魅力」
午後7時20分
「吹奏楽コンクール全国大会 最新情報」
午後8時30分
「“日本一”の吹奏楽部・淀川工科高校」 ゲスト:丸谷明夫(淀川工科高校吹奏楽部顧問)
午後9時30分
「綺羅星のごとく輝いてきたコンクールの名演たち」
わたしの出番は17時からの「甲子園を彩る吹奏楽」特集だったのだけれど、佐渡さんにお会いしたかったのと、シオン(大阪市音楽団)の生演奏が聴きたかったので、早々と12時入り。早すぎる笑。だって、山田アナが「どうぞどうぞ」とおっしゃったので!
それにしても、10時間もの間、名演奏や貴重な音源がかかりまくり。この音源も、山田アナがめちゃくちゃこだわって探しまくって用意したもの。ほんとうに貴重なものも多くて(とくに、スーザが指揮した、スーザ吹奏楽団の「星条旗よ永遠なれ」、アルフォードが指揮した「ボギー大佐」など)聴けた人はつくづくラッキーだったと思う!
これはもはや、“松村邦洋三昧”だ
わたしが担当するコーナーは、松村邦洋さんとともに進める野球応援ネタ。松村さんとわたしの事前打ち合わせはなく、スタジオで「はじめまして」という状態。芸人さんである松村さんに、どうからめばよいのやら……という感じだったのだけれど、そんな心配は無用だった。
掛布に達川、野村監督に明徳義塾の馬渕監督などなど、次々と繰り出される物マネに爆笑しっぱなし笑。
特にノムさんの「マー君神の子不思議な子 カツノリ俺の子普通の子」、死ぬかと思った……笑。
「ヤバい、このままじゃタダで物マネライブ見に来たブラバン応援マニアじゃないか…!」と、なんとかアフリカン・シンフォニーやエル・クンバンチェロの解説をした次第。
「ああ、あの曲はそういうタイトルだったんですか!」とメモされていて、ちょっとホッとした……。
「マーチ・エイプリル・メイ」の後に涙した訳とは
自分の担当コーナーの後、コンクール全国大会からも再び参加。淀工特集、名演特集と、そのまま最後まで参加することに。
まさか淀工の丸谷先生とご一緒する日が来るなんて、夢にも思わなかった。わたしが現役高校生時代、淀工とはいつも一緒に普門館のステージに乗っていた。
そんな丸谷先生の隣の席にわたしが座り、同じ番組にゲスト出演している。
なんだかとても不思議な気持ちだった。
ラストの「綺羅星のごとく輝いてきたコンクールの名演たち」、トップバッターで1993年の「マーチ・エイプリル・メイ」をかけてくれた。母校札幌白石高校吹奏楽部が金賞をとった時の演奏。わたしが3年生、最後の全国大会の課題曲。
もう数えきれないほど聴いてきたマーチだけど、頭の音が鳴った瞬間、反射的に目頭が……。不覚にもスタジオで涙してしまった。米谷先生と、仲間のみんなで、がんばってがんばってがんばってとったゴールド金賞。
曲が終わり、山田アナに「梅津さん、改めて聴いてみてどうですか?」とふられるものの、もう、感極まって泣いてしまい、まさに「なんもいえねぇ……!」って状態に(T_T)。
曲がかかっている間に、何言おうかコメントは考えていた。「一生の宝物です」とか、「米谷先生と仲間とがんばった、思い出の演奏です」とか。
実際、ひたすら部活動に打ち込んだ3年間で、5金をとることしか頭になかった。大人になってから、「吹奏楽はコンクールだけじゃない」ってことはよくわかるようになったのだけれど、高校生の頃はそんなことなんてわからないし、いくら大人がいっても理解できない。
オンエアでも、「『ひたすら5金を目指した3年間でした!』なんていったらまた『コンクール至上主義』とか炎上するんだろうなぁ…」とか、いろんなことを考えていた。
などと考えつつ、隣の丸谷先生とお話ししていて、「自由曲は『神話』をやった年です」といったら、「あぁ、白石の神話覚えてる!」「白石と一緒に金とったなぁ」と。そんなやさしいお言葉をかけていただいたら、そりゃ涙腺も崩壊しますわ……(T_T)。
あのとき一緒に普門館にいた丸谷先生と一緒に、淀工も演奏した「マーチ・エイプリル・メイ」を聴いているなんて。もう一気にいろんなことがフラッシュバックしたタイミングで、CDが終わってしまった……。
という訳だったのです。考えてたコメント、なにもいえんかった……。
でも、ほんとうにまさか卒業後20年以上も経って、ラジオの生放送で、しかも、丸谷先生もいらっしゃる前で、自分たちが吹いた曲をかけてもらえるなんて。そんな日が来るなんて夢にも思わなかった。
的なことはしゃべったと思う。たしか。
グズグズのわたしを見て、
「わかる。いろんなこと思い出すもんな」
という、丸谷先生のフォローがとてもやさしかった。
そして、気がつけば、目の前にいる山田アナも泣いていた(泣くなー!!!笑)。
そんな山田さんの姿を見てさらにグズグズになり、スタッフが箱ティッシュを持って来てくださった(T_T)。
という訳だったのです。
野庭高校のこと
今回、かける予定だった曲や、予備で用意していたものの、かけられなかった曲がたっっくさんある。ものすごい数のアンケートも来ていたけれど、とにかく時間が足りなくて、なかなかかけることが出来なかった模様。
10時間もあるのに、ぜんぜん時間が足りなかったのだ。これにはびっくり。わたしは計4時間以上出たけれど、ほんと、あっという間だった!
今回は、企画、構成、選曲から音源の準備、弁当の手配まで(!)、すべて山田アナが担当。何日も何日も徹夜して準備をしていた。わたしも電話やメールで何度も打ち合わせをし、東京で一度お会いして打ち合わせ。
そこで、「ぜひ野庭のベルキスをかけてほしい!」とリクエストした。あれは伝説に残る名演奏だから。
95年、顧問の中澤先生が病に倒れ、入退院を繰り返しながら挑まれた全国大会で演奏したのが、ベルキス。気迫のこもった演奏は、審査員全員が満点をつけた金賞だった。1金だ。
翌年、先生はお亡くなりになった。
そして2003年、野庭高校は統廃合でなくなってしまった。
野庭高校については、『ブラバンキッズ・オデッセイ』という本が詳しいので、ぜひ読んでみてほしい。
わたしはまさに野庭世代。ずっと一緒に普門館に出場していた。丸谷先生も同校について話したいことはいろいろあったんだけど、なんせ時間がなかったので、語ることができなかった、というのが実情だったのだ。
山田アナに、ブラボーを!
そうそう、この番組は、「楽曲を途中でカットせずにフルで流す」のが特徴。なので、「最初のワンフレーズだけ流してフェイドアウト」といったことが出来ないのだ。なので、1曲1曲が必然的に長くなるため、たくさんの曲をかけることが出来ないのだ。
ツイッター上でも、「#zanmai」がトレンド入りしたり、大いに盛り上がっていた模様。プロデュースした山田アナいわく、「夢のような1日だった」と。ほんとうに、彼のがんばりと、何徹もした強靭な体力がなければ、あの番組は完成しなかったのです。
大変な苦労をされている様子をずっと目にしてきたので、わたし的には、
山田朋生アナに、心からのブラボーを!!!!!
といった心境である。
わたしもなかなか余韻が抜けなくて、翌日も終日フワフワした感じだったなぁ。ようやく落ち着いて、さっき県営大宮球場に野球の関東大会決勝戦観に行ってきたけど笑。
「今日は一日ブラバン三昧」のオンエアリストはこちら。
http://www4.nhk.or.jp/zanmai/65/
また来年も出来るといいな~。
そのときまでわたしも精進しますので笑、またぜひ呼んでくださいませ!
—
【お知らせ】
・梅津有希子のTwitterはこちら
・最新情報はこちら
6件のコメント
ブラバン三昧楽しかったです!
懐かしい曲や、初めて聞いていいなぁと思った曲もあり、また企画して欲しいです。
それから、野庭高校吹奏楽部OBの1人として、野庭の曲をリクエストして頂いた事、そしてこのブログで野庭の事を取り上げて頂けた事、本当に嬉しく思います。
ありがとうございました(*^^*ゞ
by たぬきうどん on 2015年11月6日 at 3:16 PM. #
たぬきうどんさん
うれしいです……! 野庭のOBOGの方が聴いてくれているといいなぁ……と思っていましたので(T_T)。
母校白石や、永遠のよきライバル・東海大四もベルキスをやったんですけど、この曲をかけるなら、絶対に野庭だと思いました。
学校がなくなったことを知った時、わたしまでも胸が締めつけられる思いでした。あんなに名門の吹奏楽部があったのに、学校自体がなくなってしまうなんて……と。
野庭出身の方にこの思いが届いて、わたしもとてもうれしいです。
コメント、ありがとうございました!
by 梅津有希子 on 2015年11月7日 at 12:12 AM. #
ブラバン三昧、本当に濃密で素晴らしい番組でした。
私は中3吹奏楽部女子の母です。
その縁で、私自身は経験はありませんが、すっかり吹奏楽のファンになりました。
娘たちの部は、11月8日にある日本管楽合奏コンテスト全国大会に向けて最後の追い込みをしています。
部活と受験勉強で聴けなかった娘のためもあり、ラジオは聴きながら更にアプリで録音しました。
それを毎日聴いて楽しんでいます。
吹奏楽の部活動は、本当に独特ですね。
学年を越え、先生と生徒が一体となり、こんなに大人数で作り上げていく部活は他にないと思います。
だから、積み上がった想いも大きく、その音を聴けばフラッシュバックするほど心に刻まれていくのでしょうね。
全国大会の演奏はどれを聴いても胸に迫るものがあります。
それがかつてのご自分達の演奏となれば尚更と思います。
このような時間を共有させていただけて、ブラバン三昧には本当に感謝しています。
是非またやって欲しいです。
娘は受験生ですが、吹奏楽部が全国大会常連のある県立高校に合格することを目標にしています。
(番組中でも2曲ほどかかりました)
大変だとは思いますが、皆さんが経験した素晴らしい時間を娘も経験できるといいな、と思っております。
長々と失礼いたしました。
これからの益々のご活躍をお祈りしています。
by らずべり on 2015年11月7日 at 11:32 AM. #
らずべりさん
お返事遅くなってすみません!
やっぱり独特の部なんですかねぇ。
お嬢様、希望の高校にいけるといいですね。
一生の宝物ができるはずですよ!
by 梅津有希子 on 2015年11月12日 at 12:02 AM. #
上記の方同様、野庭高のOBとして、ベルギスをかけていただき感謝しています。
僕は猟犬の時のコンマスだったのですが今は聴くばかりで吹いてません。
これからも吹奏楽のよさを発信してください。
by 春の猟犬でした。 on 2015年11月8日 at 9:54 AM. #
春の猟犬でした。さん
そのように言っていただけてとてもうれしいです。NHKにかけてもらえて、ほんとうによかったです!
by 梅津有希子 on 2015年11月8日 at 12:38 PM. #