ついに完結。『青空エール』に心からの感謝を。
2016年1月26日
監修を務める漫画『青空エール』(河原和音)が、ついに完結。最終巻の19巻が発売になった。
連載がスタートした2008年、母校吹奏楽部のOB会報誌「allegro(アレグロ)」で、この漫画のことを知った。
『別冊マーガレット』で、我が吹奏楽部がモデルの漫画が始まったという。普門館を目指す吹奏楽部女子と、甲子園を目指す野球部男子の青春物語。
1巻を見た時、「初心者のトランペットが普門館のステージに立つなんて、絶対無理!」と即座に思ったことを思い出す。コンクールの全国大会目指すって、そんな甘いもんじゃないぜ……、と。
野球部のほうは、特に興味がなかった笑。
「へぇ、甲子園目指すんだー、母校の野球部で甲子園なんて無理無理」
と思ったくらいで笑、そもそもわたしは現役の頃野球応援の機会が一度もなかった。野球部もさほど強くなかったし、吹奏楽部のほうも、応援に行く雰囲気でもなかったから。
あれから8年。ついに完結。
いつも自信がなく、おとなしかったつばさがどんどん成長し、すっかり先輩らしく成長した。大介とお互い切磋琢磨して高め合い、励まし合い、目標に向かってひたすらがんばる。3年間、「がんばれ」って応援しながら。
リアルな描写が多く、ファンタジーなのか現実なのかわからなくなることも多々あった。
つばさの3年間と自分の3年間が重なって、心がギューッと締めつけられることもあった。
最終回、もう、涙なしでは見られませんよ……(T_T)。
素晴らしいラストだった。
2011年、河原和音先生と、普門館で行われた最後の全日本吹奏楽コンクール取材に行った。現在は名古屋国際会議場で行われており、最後の普門館に一緒に行けて、ほんとうによかった。
甲子園にも一緒に行った。そこで生まれて初めてアルプススタンドの生演奏を聴き、イナズマのような衝撃を受け、現在に至る(はしょりすぎ)。
そう、甲子園のブラバン応援にどっぷりハマるきっかけになったのが、同作品の甲子園取材だったのだ。
灼熱のアルプススタンドで、全力で戦う球児たちを、全力の演奏で応援する吹奏楽部の生徒たち。
コンクールで金賞ばかり目指していたわたしにとって、初めて見る光景だった。
「わたしの知らない夏がある」
と。
まさかこんなに球場に通ってブラバン応援研究するようになるとは思ってもみなかった…笑。
わたしに新しい世界を教えてくれた『青空エール』に、心からの感謝を。
そして、8年に渡って熱い青春を追体験させてくださった河原和音先生に、心よりお礼申し上げます。
ああ、本当に終わっちゃったんだなぁ……。
終わったら絶対燃え尽き症候群になって、しばらく抜け殻状態になるだろうなと思っていた。
しかし、抜け殻になる間もなく映画化が決まり、今着々と準備が進んでいる。
映画でもわたしは監修を担当させていただきます。
「青空エール」キャスト発表、土屋太鳳と竹内涼真がともに甲子園を目指す(映画ナタリー)
http://natalie.mu/eiga/news/172045東宝「青空エール」公式サイト
https://www.toho.co.jp/movie/lineup/aozora-movie.html
完結記念コンサートも開催。関連イベントが盛りだくさんですな。
「青空エール」最終巻発売でコンサート開催、劇中登場曲をブラバンが披露(コミックナタリー)
http://natalie.mu/comic/news/172347
いい映画になるよう、がんばろう!
そして映画が公開になる頃、新刊のブラバン甲子園本も刊行予定です。
今年の夏も熱くなる予感笑。
ありがとう『青空エール』。
そしてまだしばらく、よろしくね。
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