日本昆布協会講演会「昆布だしPRのヒント!」終了報告
2016年3月16日
3月15日、日本昆布協会からの依頼で、講演会に登壇してきた。。拙著『だし生活、はじめました。』をお読みくださり、ご連絡をいただいたのだ。
テーマは、「なぜ主婦は昆布を使わないのか? 昆布だしPRのヒント!」。
場所は、神戸メリケンパークオリエンタルホテル。
パワーポイントのスライドは50枚になったけれど、どのくらいのペースでしゃべればちょうど1時間で収まるか、ちょっと想像がつかない。けれど、要所要所で時計を見ながら、ぴったり1時間で終了。終わった瞬間、内心「ヨシッ」と思った笑。
なぜ昆布を使わないのか。昆布だしをとらないのか。
簡単にいうと、以下の理由だと思っている。
スーパーの乾物売場でどの昆布を選んでいいかわからないので、一番安いPBブランドの日高昆布を買う
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昆布は質や産地によってだしの出方が全然違うので、安い日高だと正直あまりだしが出ず、どちらかというと食べる用途向き
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「だしが出てるんだか出ていないんだかよくわからない。顆粒でいいや」
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つまりは、“うまみの成功体験”がなく、昆布だしのおいしさを自分の舌で感じたことが無い。
ということ。
昆布だしってとてもおいしいものだし、水に漬けておくだけでだしが出るし、どんな料理にも使える優れもの。
だけど、そのよさがちゃんと伝わっていない。
羅臼や利尻、真昆布、日高の違いもよくわからない。その割に、値段は全然違う。
でも、398円から1000円越えまで、昆布の価格にはとても差がある。
その値段の差が、昆布初心者はまったくわからないのだ。数百円も高い昆布を買って本当においしいのか。そんなに違うのか、ということがまるでわからない。
乾物売場にはPOPもないし、スーパーの店員に聞いても誰も答えてくれない。というか、答えられない。わからなすぎて。
「昆布業界に足りていないのは発信力」と断言してきた。
たとえ小さな企業だとても、コツコツ発信していれば、ある日突然光が当たるかもしれない。
つい最近、こんなニュースがあったように。
「おじいちゃんのノート」注文殺到 奇跡生んだ偶然
http://www.asahi.com/articles/ASJ1665ZXJ16UEHF01C.html
古い体質の業界だからこそ、コツコツ発信していかないと何も変わらないし、逆に、発信することで、右肩下がりといわれているだし業界の未来は変えられると思っている。
てなことを、素人目線、主婦目線、編集者目線で遠慮なくバシバシしゃべってきた笑。わたくし『ミセス・シンデレラ 夢を叶える発信力の磨き方』という、発信力の本も出していますもので笑。
ちなみに、わたしのパワーポイントのスライドは、1枚にコピーひとこと、写真1枚、というシンプルなものが多い。見ただけじゃわからない。その分、ことばの説明で補うというスタイル。
なぜなら、自分が新製品発表会に行って、スクリーンに映し出されるスライドと同じスライドのプリントアウトが配られて、見ればわかることを、全ページ一字一句読み上げられるのが苦手だから笑。時間がもったいない。
なので、レジュメも特になし。気になる人はノートか何かにメモってください、というスタイル。
講演会に参加してくれたからこそ聞けることをお話したいし、クローズドな場だからこそ言えることもある。かなりきわどい発言も多数。
ラストは、昆布を広めるために今すぐ出来ることを、いくつかご提案。
このあたりは、日頃からたくさんのPR会社やプレスの方々とのお付き合いがあるので、得意分野。
わたしの発言で座席がザワめいて気になった瞬間もあったけれど笑、終了後の懇親会でものすごくたくさんの昆布業者さんが、
「僕らには言えないことをビシッと指摘してくださって痛快でした!」
「いやー、主婦目線、素人目線がとても勉強になりました」
「目からウロコでした。さっそく実践してみます!」
「めちゃくちゃおもしろかったです!」
といった、うれしいご感想をたくさんいただいた。
準備大変だったけれど、喜んでいただけてすごい充実感。
ああホッとした……。
そして、日頃から疑問に思っていた「昆布には王様が3人いる」件。本にも書いた。
羅臼も利尻も真昆布も王様と名乗るのだけれど、本物の王様は羅臼と言うことが判明。
これは大収穫。
自分的にも気づきが多く、とても勉強になった。
日本昆布協会のみなさま、参加していただいたみなさま、ありがとうございました!
そして、来週からはしばらく“甲子園の人”になりますのであしからず……笑。
昆布業界のみなさまはご存じないと思いますが、わたくし甲子園のブラバン応援も研究しておりますもので笑。
高校野球ブラバン応援とともに、昆布とかつお節業界も、だし愛好家としてこれからも一緒に盛り上げていきたいです♪
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